今回の旅行の最も大きな目的の徒歩での国境越えです。メーサイでタイを出国してサーイ川に架かる橋を渡ってミャンマーに入国します。その橋を渡っただけで東南アジアの経済大国・タイと、軍事政権下で貧困に喘ぐミャンマーとの間に格差はあるのでしょうか?短い時間ながらタチレイでその一端を覗いてこようと思います。
イスラム教のお店 |
メーサイに向ってる途中ドゥアンさんから「ランチハ何ガ食ベタイデスカ?」と聞かれたので、ローカルフード、できればジモティと同じものが食べたいとリクエストして連れてこられたお店に12:50到着。
イスラム教のお店なのでお酒は飲めないとのことです。
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注文はドゥアンさんにおまかせです。
まず登場したのがカオソーイ。後々出てきますが、今回チェンライではJ-TRAVELのHPで紹介されているお店のカオソーイを食べるのを楽しみにしていたので、いきなりの登場に心躍りました。
カオソーイはタイ北部、特にチェンマイあたりで有名な料理で、分かりやすく言えばカレーラーメンです。鶏の出汁のきいたスープのカレーに平打ちの中華麺と更に揚げ麺が乗っています。
付け合わせのすだちのような柑橘類のマナオ、小ちゃな玉ねぎのうようなホムデン、高菜漬のようなものをブチ込み、お好みで唐辛子の入った酢、ナンプラーを加えて食べます。ウマイ!すっかりハマりました。 |
カオソーイ |
カオパット・クン |
もう一品はカオパット・クン。カオ=ご飯、パット=炒める、クン=エビということでエビ炒飯です。基本的にこの手の料理は薄味に作られているのでナンプラーや一味などで自分好みの味にして食します。 この店に日本人が来るのは珍しいのか、他の客からチラ見されていました(汗)。でも満足です。ちなみにこの店のトイレは洋式便座の横に水桶がある和洋折衷ならぬ泰洋折衷型で、なぜか便座がびしょびしょでした。使い方を間違えている人がいるとしか思えません・・・。 |
13:14にイスラム食堂を出て3分後の13:17にメーサイのイミグレーションに到着。この建物の左側が出国審査、右側が入国審査場です。 建物に入ると長蛇の列がありますが、その列を尻目に外人用窓口から待ち時間ゼロ、僅か1分ほどで出国完了です。
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タイ側のイミグレ |
徒歩で国境越え |
写真はゲートを抜けてタイ側のイミグレーションを振り返ったところ。
いきなり小さな兄弟が手を出して「Money!」とお金を無心してくるというカルチャーショックがありました。ドゥアンさんから「無視シテクダサイ。」と言われ、無視して通り過ぎます。って、ドゥアンさん、いつ出国したの?
実は一般のタイ人は入出国にIDカードが必要だそうですが、TAT公認ガイドのライセンスがあればメーサイ−タチレイ間の出入りは自由だそうです。
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写真はタイからミャンマーに向って左側の国境のサーイ川。左がタイ、右がミャンマーです。 |
国境の川-その1- |
国境の川-その2- |
道を渡って今度は右側の国境のサーイ川。右がタイ、左がミャンマーです。
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自国から陸路での国境越えができない黄金の国・ジパングから来たVIPな旅人が初めて徒歩で国境を越えましたが、特に感慨はありませんでした。単に異国の汚い(失礼!)川を渡ったくらいの感覚しかありません。自分自身拍子抜けでしたね。今度は写真の青いゲートを抜けた右側の小屋でミャンマーへの入国手続きです。 |
ミャンマー側のゲート |
エントリーパーミット |
怪しい暖簾をくぐって8畳くらいの部屋に入ると暇そうな役人が5人ほどいます。入って右側の役人Aにパスポートと10米ドル(約900円)または500B(約1,400円)を渡します。当然のことですが米ドルで支払います。すると10米ドルを抜かれ、写真のエントリーパーミットの紙を渡され左側の役人Bのデスクに行くよう指示されます。そこに行くと椅子に座らされ、エントリーパーミットの紙をインクジェットプリンターにセットし、パソコンに必要事項を打ち込んで写真を撮られ、エントリーパーミットの紙に印刷されます。その印刷速度と写真の不鮮明さから、相当古いプリンターと推測されます。
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再度役人Aの所に戻り、役人Aがパスポートとエントリーパーミットをチェックし、VIPのスタンプが押されている偉人には「Wellcome to Myanmar!」と言ってエントリーパーミットのみ返されます。エントリーパーミットと引き換えにパスポートを返してもらうので写真を撮っておきました。(一部フィクションあり) |
VIP印(捏造)の押されたエントリーパーミット |
市場 |
写真はミャンマー側のイミグレーションオフィスのビルから下の市場を撮影したもの。
ここでも現地人は長蛇の列を作っていましたが、私はその横をエントリーパーミットを見せながら通過するだけです。ここを過ぎるとトゥクトゥクやツアーの勧誘が待ち構えています。そいつらを薙ぎ倒しながら階段を下りて先ほどの市場へ向います。
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ここでは昔の駅弁売りの格好をした売り子が怪しい日本語でタバコを売り込んできます。こんなにタバコ屋だらけで商売になるのか?ドゥアンさん曰く、ここにあるもののほとんどは中国製(=コピー)だそうです。市場を左に歩けば写真のような中心部(推定)に出ます。 |
中心部? |
SONYのカラオケ |
結局時計回りに市場を一周して買ったのはミャンマービールの2本だけ。 本物かどうか、そんな製品があるのかどうか知りませんが、定番のLVのバッグやドラえもん、キティちゃん関係のファンシーグッズや服、ROLEXやOMEGAといった腕時計、写真のSONYのカラオケやYAMAHAのマイクなど、何でもありの市場でした。でも、この市場が成り立っているということは需要があるってことなんでしょうね。
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若い女性の売り子もいます。彼女たちから声がかからなかったので、化粧品か何かVIPなおじさんには必要ないものを売ってるんでしょうね。 |
女性の売り子-その1- |
女性の売り子-その2- |
この売り子の彼女もそうですが、ほっぺの辺りに”タナカ”という樹液か何かから作ったものを塗っています。詳しくはありませんが、日除け止めでもあり、おしゃれでもあるようで、多くは女性と子どもが塗っています。日本人のタナカさんとの因果関係はないようです(笑)。
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コピー商品ばかりでミャンマーを感じるものもないのでタイへ戻ることにしましょう。
写真はミャンマー側から見たイミグレーションオフィスのビルです。ここも長蛇の列を尻目にビルの右側の通路を通り抜け、これまた青いゲート手前の小屋でエントリーパーミットと引き換えにパスポートを返してもらいます。陽気な役人Cが「オハヨウ、コンニチハ、コンバンハ」と言ってスタンプが押されたページを開いてパスポートを返してくるので、ちゃんと自分のパスポートか確認して「こんにちは、Thank you.」と正解のあいさつとお礼を告げ、ミャンマーを後にしました。 |
ミャンマー側のイミグレ |
タイ側のイミグレ |
また途中で道を渡り、今度はタイの入国審査です。
予め機内でADカードをもらって記入していたのであっさり入国完了。ただアライバルカードの便名を空白にしていたので、パスポートにどう記入するのかなと思っていたら”Walk”と書かれていました。最初は汚い字なので何て書いているのか分かりませんでしたけどね。
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最後に国境の橋に隣接する”THE NORTHERN MOST OF THAILAND”の看板の写真を撮って14:00にメーサイを後にしました。
後から地図を見たらメーサイからゴールデントライアングルに向かう途中がタイ最北の地のような気がしますが、これもマイペンライ? |
ニセのタイ最北の地? |
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