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4日目(2) -12月20日(月)- このページに出てくる主な場所のGoogleマップ
■バンコクを歩き回る
【いつものゴールデンルートを歩く】
プラ・アティット船着場から路地を抜け、プラ・アティット通りからワット・チャナソンクラムの境内を抜けて近道をする。
途中小学校があり、休み時間なのか、校庭では子どもが額に汗しながら元気に遊び回っている。今日は月曜日だもんなと、休みを取ってここにいることにちょっぴり後ろめたさを感じるちょい悪ジャパニーズ・ビジネスマンなのであった。
本音はもっとまとまった休みがほしいんだけど。
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カオサン通り
バンコクであってバンコクでない通り
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プラ・アティット船着場から約5分でカオサン通りに到着。まだ午前中のせいか、人通りもさほど多くなく、開店したてで商品の陳列をしている最中のお店も少なくない。
何度かここを訪れているが、いつも見るだけで買い物をしたことがない。旅行者に便利なものが売られているが、ビキニの水着やバッタもんのサングラスは用がなく、Tシャツは奇抜なデザインやパロディものばかりで日本では着られない。
今回は満身創痍の状態で3日目を迎えたショルダーバッグの代替品と、買って帰るつもりのキャスター・バッグに絞って見て回り、いくつかの店で値段をリサーチする。
どこの店も値段を表示していないので、店員と価格交渉するのだが、こちらから希望額を言って売り主がOKするとその金額で買わなければならなくなるため、決して希望額は言わず「How much is the last price?」と切り出す。ちょっと惹かれる金額提示もあったが、ここからキャスター・バッグをゴロゴロ転がして帰る気はないので、断って立ち去る。買う気ないのに申し訳ないが、これで大体の相場はつかめた。
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屋台
路地があれば屋台が出ている
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いつもはパイナップルやオレンジジュースを買うが、今回はそれすら買わずカオサン通りを後にする。よく考えたらひとりでここに来たのは初めてだ。
ラチャダムヌン通りを民主記念塔に向かって歩く。この辺りは歩道が広くてよく整備されていて、ベンチがあったりするが、暑いので座っている人はいない。木陰に作るとか、屋根をつけるとかもう少し考えてほしかった。
そして大通りに通じる小路には例外なく屋台が出ている。これがタイの文化であり、生活の一部でもある。
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民主記念塔
渋滞で有名なバンコクだが、ここはいつも渋滞していない気がする
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上の写真の民主記念塔はロータリーになっていて、片側5車線くらいの広い道路だ。中央分離帯にはところどころ王族の写真が掲げられている。
また、この道路はいつ通っても渋滞がなく、こうやって写真を撮っていたり、車道沿いを歩いていると、写真のようにいつもタクシーやトゥクトゥクが近寄ってくる。ちなみに上の写真の右がカオサン方面で、左がバンファー橋方面。
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タイの白バイ
Tiger Boxer 200ってどこのバイク?
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トリムック宮殿前の交差点で信号待ちをする。暑いので交番横の木陰でボーッと白バイを見ていると、日本製のバイクじゃないことに気付き、慌ててカメラを取り出して撮影する
この白バイのベースは、Tiger Boxer 200というバイクらしいが、Tigerってどこのバイクだ?ということで、ちょっとググってみると、イタリアのCagiva Motorsが東南アジア市場に投入したバイクらしい。4ストローク、198ccの単気筒、SOHC、4バルブというスペックから、かなり非力なバイクと推測される。ちなみにCagiva Motorsって初めて聞いたぞ。
どうも日本製以外はハーレー、ドカティ、BMWのように個性的な外観が頭にしみついているようだ。そのうち日本製そっくりな○国製のバイクが出てくるんだろうな。いや、もう出ているかもしれない。
【セーンセーブ運河ボート】
歩行者に優しくないトリムック宮殿前の交差点を渡り、マハカーン砦からバンファー橋船着場を眺めると、セーンセーブ運河ボートが停泊しているのが見える。このボートに乗るのも久しぶりだ。
そう言えば、3月にはここに赤シャツが集結してたんだったっけ。痕跡らしきものは何もなかった。
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バンファー橋船着場
庶民の空間をクルージング
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一応早足でバンファー橋船着場まで歩き、運河ボートに乗り込んで上の写真を撮っていると乗務員が乗り込み、最後に船頭が乗り込んで出航する。乗客は10人くらいと少ない。
いつもはUターンしてプラトゥナムに向かうのだが、段取りがいいのかこの船は最初から船首をプラトゥナムに向けていた。
バスでもそうだが、タイでは運転手の権力が強いようで、乗客は文句を言わず黙ってただ待つのみだ。車掌にいたってはパシリにされたりする。
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センセーブ運河
水の都らしい庶民の生活が垣間見れる
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船は轟音をまき散らしながらドブ川のようなセーンセーブ運河を進む。否、ドブ川より汚いかもしれない。
今回たまたま乗り込んだのは、運が良かったのか悪かったのか、しぶきよけのビニールシートを引っ張り上げる担当の席だった。出航してすぐに後ろのお姉ちゃんが背中をトントン叩いてきて、そのレバーを引けと催促されて気付いた。お姉ちゃんにはしぶきがかかるのだろうが、私にはかからないんだけどな。
この航路のほとんどは上の写真のような下町を通り、開け放たれた窓やドアから生活臭がぷんぷん臭ってくる。ついでにこの運河からもドブの臭いがぷんぷんだが。
途中、線路をくぐったり、道路をくぐるのだが、舷側を歩き回る乗務員はその都度頭を下げる。たまには事故があるんだろうな。想像しただけで頭が痛くなる。
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プラトゥナム船着場
ワンパターン黄金ルートの終着 |
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ラチャテウィ船着場を過ぎてパヤタイ通り(BTS)をくぐると、ボートは減速してスプラトゥム宮殿を低速で通過する。おそらく王族に敬意を示しているのだろう。
ボートは約15分かかって11:20に終点のプラトゥナム船着き場に到着。半分くらいの人は、更に東に向かうボートに乗り継いでいたが、私はここで下船する。料金は中途半端な11B。
【プラトゥナム探訪】
船着場の階段を上がってラチャダムリ通りに出る。プラトゥナム交差点を右折して、ニューペッチャブリー通りを100mほど歩くと、バンコク一おいしいカオマンガイの店と評判のガイトゥーン・プラトゥナム(通称ピンクのカオマンガイ)だ。
次から次へと客がやって来て、店員も忙しくしているので、席が空いたら素早く座り、店員が通ったら素早く注文しなければならない。合い席を嫌がってるといつまでも座れず、注文を取りに来るのを待ってるといつまでも放置されるからだ。
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ガイトゥーン・プラトゥナム
ピンクのAセット
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攻撃的に空いた席に座り、近くを通ったおばちゃん店員に「ピンクのAセット」と言ったが通じなかったので(嘘)「ビア・シン、ヌン、カオマンガイ、ヌン」(シンハビール1本、カオマンガイ1つ)と注文する。もっとも、この組み合わせは私が勝手に”ピンクのAセット”と呼んでいるだけなので、店員が分からなくても仕方ないことなのだが。(笑)
注文した品を待っていると、珍しく別の店員(若い女の子)がオーダーを取りに来た。他の店員に注文したことを告げると、別の客の所へ行ってしまった。そして間もなく最初に注文した店員がビールとカオマンガイを持って来て、ドン、ドンと乱暴に置く。カオマンガイのごはんが崩れたじゃないか。(怒)
担当の店員の態度は悪いが、やっぱりここのカオマンガイは美味い。しっかり完食(飲)して担当の店員に100B支払い、店を後にした。
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SUPER RICH
同名の交換率のいい両替屋
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ここまで両替せずに前回のバーツの残りでやってきたが、そろそろ心細くなってきたので、いつも通う交換率の良い両替屋へ向かう。上の写真は同名の両替商だが、元々同じ店が喧嘩別れしてライバル店になったらしい。常に隣に店を出す洋服の○山と○る○まの関係に近いかもしれない。
レートは同じようなものだろうから、客の入りでどちらに入るか決めようと、それぞれ店内を覗いてみる。すると上の写真の緑の方が圧倒的に多いので、緑の方に再度入店する。
今まで気にしていなかったが、10,000円当りの売買額の差が12Bしかないことに驚いた。つまり限界利益が10,000円でたった12Bだ。どれくらいのリスクヘッジを見ているのか分からないが、日本円への信用が高く、取扱高も多いんだろうな。まぁ、私のような個人客はありがたいのだが。
ちなみにレートは10,000円あたり3,590Bで、空港のイミグレ後の両替えより200B近く高い。帰国後円高(バーツ安?)が進んだことに、ちょっと凹んでしまう。
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外観はほぼ再建したBig-C
ここも赤シャツの被害に遭った
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いつも立ち寄るスーパーのBig-Cだが、赤シャツの暴動で放火・略奪が行われ、今なお再建中だ。建設現場は近くからだと弊に囲まれているので見難いから、ラチャダムリ通りにかかる陸橋から撮影した。
外観はほぼ再建しているように見える。次回来る時は営業再開されているだろうか?
折角だからセントラルワールドプラザ側も見てみよう。
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トリムルティ(左)とガネーシャ(右)
恋愛の神と学問&芸術の神
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上の写真は右がガネーシャで、左がトリムルティ。
トリムルティは三人の神が一体となった恋愛の神と言われ、木曜の夜9時半に赤い薔薇9本とお線香9本をお供えするとさらに効力があるらしい。恋愛を成就したい人はぜひチャレンジを。ちなみにタイでは数字の9がラッキーナンバーだそうだ。
ガネーシャはヒンドゥー教で最も崇拝されているシヴァ神(破壊の神)の息子で、象の頭と4本の腕を持ったヒンドゥー教の代表的な、学問と芸術の神とされている。
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セントラルワールドプラザ
赤シャツに放火されて焼け落ちた
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伊勢丹からZENの前にかえて、ビールメーカー直営のビアガーデンができている。日が暮れたら一度来てみたいが、こういうところに一人で入るのは躊躇ってしまう。自由気ままな一人旅の弱点のひとつだ。
日本でも赤シャツに放火されて焼け落ちたセントラルワールドプラザがTVに映し出されていたが、ここも未だ再建の途中だ。ここをロケット弾や銃弾が飛び交っていたとは・・・。
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エラワン・プーム
タイ最強のパワースポット
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セントラルワールドプラザからゲイソーンプラザに直接入れる陸橋を渡り、そのまま通り抜けてチットロム駅に近いスカイウォークに出る。次に向かうのはタイ最強のパワースポットのエラワン・プームだ。
エラワン・プームはラチャプラソン交差点南東にある祠。ヒンドゥー教3大神の中の創造の神・ブラフマーを祀っていて、タイで一番ご利益があると言われている。その霊験にあやかろうと願いに来る人と、願い叶ったお礼参りに踊りや音楽の奉納を行う人でいつも賑わっている。私もお祈りをしたが、お供え物をしなかったのが悪かったのか、今年も年末ジャンボは当たらなかった。
祠の周りにお供えものを売る屋台がたくさん出ていて、旅行者を狙って無理矢理お供えものを持たせて多額の料金を請求する輩もいるらしい。こいつらにバチは当たらないのだろうか?
そのままスカイウォークを通ってBTSサイアム駅でシーロム線に乗り、BTS国立競技場駅で降りる。目的はMBKの1階の奥にあるバッグ屋だ。
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マーブンクローンの祠
ここにも絶えず参拝者がいる
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カオサンでリサーチしたものよりひと回り大きくて高機能で、今回背負ってきたバックパックと同じLowe Alpineの同じ赤のキャスター・バッグを選び、女店主と交渉を始める。
最初の値段はカオサンとほぼ同額。交渉を重ねていくうち「Only you price」でカオサンでのLast Priceになる。正直にカオサンと同じだよと告げると、女店主は真顔になって「Last price」を提示してきたので、ここでひとまず交渉を打ち切る。
まだお金は払わず、次に満身創痍のショルダーバッグの代替品を探す。
ここでもLowe Alpineの赤のショルダー、ウェストの2ウェイバッグを選び、これも個別に値段交渉する。妥協点に達したところで、最後にキャスター・バッグとセットでのボリューム・ディスカウントを行い、納得価格で購入した。
さすがにキャスター・バッグを持ったままうろうろできないので、ひとまずホテルに戻ることにする。2階に上がり、いつもは通り過ぎる中華系の乾物屋前を通ると、大袋のバナナチップを発見する。いい買い物ができて気分が良かったので、気が大きくなってここで散財する。マイペンライ・・・。
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スクンビット通りの渋滞
BTSアソーク駅からロビンソンデパートへ向かう歩道から
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13:30頃MBKを出て、国立競技場駅からBTSに乗り、サイアムでスクンビット線に乗り換え、13:45頃アソーク駅に着く。
毎回庶民の足になっている市バスを使ってみようとバス路線図を持ち歩くのだが、上の写真のような渋滞を見ると、ついBTSを使ってしまう。快適で時間を有効利用できるが、その分行動範囲は限られる。短期旅行者なのだから仕方ないが。
キャスター・バッグを転がしながらロビンソンデパートを通り抜けするのは気が引けるので、手前の階段からSoi19の入口に降り、凸凹の歩道でバッグをゴロゴロ言わせながら13:50頃ホテルに戻る。
取りあえずシャワーを浴び、汗と埃を落としてビールを飲みながら、満身創痍のショルダーバッグの中身を戦利品の2ウェイバッグに移す。満身創痍のショルダーバッグはここでお役御免だ。文字通り安物買いの銭失いだった。
ホテルでのんびりしている時間はないので、買ったばかりの2ウェイバッグを持って14:40にホテルを出る。
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