●サンフランシスコ国際空港にて
9:15に入国審査の列に並ぶ。フォーク型に10人くらい並んでいて窓口は3つある。見ていると例外なくいくつも質問を受けていて、中には時間がかかっている人もいる。私の番になり、係官にパスポートと税関申告書を渡す。
係:滞在日数は?
私:4日。
係:目的は?
私:観光。
係:仕事は?
私:事務員。
係:会社名は?
私:○※△★$◇。
係:お金はいくら持ってる?
私:約600ドル。
係:貧乏だな。
私:お前ほどじゃないさ。
係:がはははっ。
私:がはははっ。
一部脚色があるが、指紋と顔写真を撮られて9:28入国を果たす。念のため、ESTAのコピーとホテルのバウチャー、バゲージクレーム・タグ、サンディエゴまでのボーディングパスとEチケットはすぐに取り出せるようにしていたが、特に必要なかった。
バゲージクレームで少し待って9:33に荷物をピックアップする。”CONNECTING FLIGHT”のサインに従って左へ進み、UAの乗継荷物カウンターでボーディングパスをスキャンして荷物を預ける。その先の分岐を右に曲がり、第3ターミナルに向かう。
9:41に第3ターミナル入口にはセキュリティチェックに並ぶ。そしてここで失敗というか、初体験をする。
普通の金属探知機だろうと、ズボンのポケットにハンカチ、万歩計、ミンティアを入れたままにしていたのだが、ここで使われているのは全身を透過する機械だったようで、お立ち台に立たされポケットのものを一品一品チェックされ、万歩計にいたっては再度X線検査をされるはめになった。
9:52やっとのことで無罪放免となる。安全のためには仕方ないとはいえ、犯罪者扱いされているようでいい気がしない。
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本来は10:48発のUA628便に間に合うのだが、GWがっかり旅がトラウマになっているので、もう1便遅いUA497便にしたわけだが、そういう時に限って間に合うようになるのである。
一応乗継荷物カウンターで前の便に変更できるか聞いてみたが、「I don't know.」という釣れない返事をされて諦めたのだ。
第3ターミナル中央にあるフライト案内でゲートの確認をして、その83番ゲートまで行ってみる。比較的近くなので、ボーディングタイムの5分前までラウンジで過ごすことにする。
ちなみにアメリカのフライト案内は行き先毎に表示されていてとても見やすい。日本は出発時間でソートされているが、こちらはアルファベットなので見つけやすいのだ。
日本はカナ、漢字、アルファベットが混在するから難しいのだろう。
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10:02にUNITED Clubに入る。
奥の方のソファに荷物を置き、お腹と背中がくっつくまであと24.5cmしかなくなったと胃がエマージェンシー・コールを送って来るので食事を取りに行く。
取って来たのはひと口ドーナツ、バナナ、ヨーグルトとカフェラテ。食べ物の選択肢はシリアルとリンゴくらいしかないのだ。
カフェラテはシナモン、バニラ、ナツメグのパウダーがあるのだが、写真のカフェラテを見てもらえば分かるように、シナモンがどばっと出て粉っぽいカフェラテになってしまった。(泣)
ちなみにドーナツとヨーグルトは凄く甘く、唯一バナナが美味しかったというのも何だかなぁ・・・。チキンカレー以来、未だにまともな食事を摂っていない。(笑)
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●UA497便 (SFO 12:50 - 14:22 SAN)
睡魔と闘いながらもネットをしたりして何とか時間を潰し、12:14にラウンジを出て83番ゲートに向う。
ゲートに着くとすぐにグループ1の搭乗が始まる。続いて私たちグループ2の搭乗が始まり、12:19に日本では見かけないB757-200に乗り込む。
エコノミーのシートは3-3の配列で、私の座席は26Aで翼の上。後から乗り込んできた隣りは若い白人カップルで、いかにもって感じの美男美女である。腹立たしいのは人目をはばからずイチャイチャした挙句、寄り添うように寝るのだ。目のやり場に困るだろ!(笑)
UA497便は12:40にドアクローズして、定刻より気持ち早目の12:48にプッシュバックされ、13:03にRWY1Lから北東に向けて離陸し、すぐに左へ大きくターンする。
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13:13にシートベルトサインが消灯する。
予想通り海岸に添って飛ぶルートのようで、写真のようにずっとWest Coastを見ながらの飛行となる。その景色を楽しむために往路はA席を、復路はF席の窓際を予約したのだ。
もっとも隣りのカップルはすでに寄り添うように寝ていて、私も寝不足からか知らぬ間にうたた寝をしていたのだが・・・。
13:57にシートベルトサインが点灯し、サンディエゴの高層ビルをかすめるように、14:15にRWY27に西へ向かって着陸する。定刻より少し早い14:17にサンディエゴ国際空港の14番ゲートに到着する。
サンディエゴ国際空港はまたの名をリンドバーグ空港といい、大西洋無着陸飛行に成功して「翼よ、あれがパリの灯だ」という名台詞を吐いたリンドバーグにちなんだ名前になっている。
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【UA497便諸元】
機体番号:N530UA、シリーズ:Boeing 757-200、型式:757-222、製造番号:25043/353、登録:1991/03
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●サンディエゴ国際空港(リンドバーグ空港)
↓↓↓マウスオーバーでホテル・シャトル↓↓↓
14:22に降機する。やっと最終目的地だ。
バゲージ・クレームに向っている途中、同じ便に乗っていたと思われる女の子に「バゲージ・クレームはどこ?」と尋ねられる。サインのまま歩いてきているので「この先だよ、たぶん」と答えておく。私も初めての空港なので知るわけがないのだが、そのまま行くと外に出そうで不安になるのは分かる。結局その先の左がバゲージ・クレーム、右が出口になっていた。
バゲージ・クレームで荷物をピックアップし、次はホテル・シャトルを呼ばなければならない。事前にメールで確認していたが、ひとまずインフォメーションで聞いてみる。
私:ウェスティン・ホテルに泊まるんだけど、シャトルバスはどこに行けばいい?
イ:ちょっと待ってね。と、電話をかけ始める。
イ:名前は?
私:これです。とバウチャーを渡す。
しばらくして電話を切り、
イ:10分くらいしたら来るから、そこのエスカレータを上がって向こうに渡って、エスカレータで下りた右側で待ってて。
私:ありがとう。
イ:どういたしまして。
言われた通りの場所に行くと引っ切り無しに送迎のバンが往来していて、10分も待つことなく「Westin」のロゴの入ったバンが目に入ったので軽く手を上げてアピールする。
14:48に空港を出発し、いかにも西海岸!って感じの海岸線を通る。道中ドライバーがあれこれ話しかけてきたが、カーラジオから流れる音楽と景色に見とれて上の空の返事しかしていなかったと思う。
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●The Westin San Diego Hotel
14:55にウェスティンに到着し、荷物を受け取りドライバーにチップを渡す。
レセプションに行ってチェックインをする。リクエストを聞かれるが特になく、部屋は1715室をアサインされる。不思議だったのはカードは何枚必要か?と聞かれたこと。電源スイッチを兼ねているケースは2枚あれば便利だが、そこまでの必要性はないので「Just one.」で1枚だけもらっておいた。
荷ほどきもほどほどにして、散らかる前に部屋の写真を撮っておく。(笑)
ホテルの詳細はおまけ(1)を見てもらうことにして、さっそく行動を開始する。
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●メキシコ国境へ
↓↓↓マウスオーバーでコンパスカードとカードリーダー↓↓↓
ホテルを出たのは15:25で、出口は東西と南にあるのだが、西側から出るとサンディエゴ・トロリーのブルーラインの終点America Plaza駅まで北に1ブロック、西に1ブロックほどだ。
まずはこの写真の券売機で3日券を買う。ちなみに1日券は5USD、2日券は9USD、3日券は12USDでバスにも乗ることができる。これから向かうSan Ysidroまでは片道2.5USDなので、一日一往復すれば元が取れる計算になる。
ここでひとつ失敗。途中で”Compass Cardはいるか?”というところで何も考えず”Yes”を押してしまった。Compass CardはICOCAやSUICAのようなリチャージできるカードで、別途2USDチャージされて合計14USDの支払いとなってしまった・・・。
ちなみに使い方はマウスオーバーのカードリーダーにコンパスカードをかざすだけ。緑のランプが点けばOKで、無効な場合は赤いランプが点く。試しに続けてかざしてみると、2度目は赤色ランプが点灯した。
もっとも私の場合はデイ・パスなので問題ないはずだが、この旅では検札を一度も見ることはなかった。
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↓↓↓マウスオーバーで車内↓↓↓
時刻表によるとこの時間帯は7-8分毎にトロリーがあるらしいが、10分ほど待ってSan Ysidro方面からやってきたトロリーに乗り込み、折り返し発車したのは15:46だった。
トロリーの路線はこのブルーラインの他、グリーンライン、オレンジラインがあるが、トロリー自体は基本的に赤色の車体で、上部に英語とスペイン語でそれぞれの路線が書かれている。
やってきたトロリーはお世辞にもきれいなものではなく、マウスオーバーの通り車内も古めかしくて乗客はメキシコ人の比率が高い。アメリカ人や富裕層は車を使うということだろうか?
まだ到着したばかりで慣れていないせいもあるが、シアトルと比べると危険な感じがする。
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America Plaza駅を発車したトロリーは、ダウンタウンでは道路の中央に線路があり、数ブロック毎に停車するあたりは路面電車のようであるが、ダウンタウンを抜けるとスピードも上がり、駅の間隔も長くなって普通の近郊列車になる。
郊外ではI-5というフリーウェイと並行して走ることが多く、初めて見る景色にしばし見とれる。
ショッピングセンターがあったり、有刺鉄線で囲まれた工場や、トレーラーハウスで団地と化したエリアなど異国の風景が続く。
ちょうど50分かかって16:36に終点のメキシコとの国境の街San Ysidroに到着する。
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●Las Americas Premium Outlets
San Ysidroの駅を進行方向に真っ直ぐ進むとメキシコとのボーダーに進むそうだが、今回はLas Americas Premium Outletsに向うので一旦反対方向に進み、マクドナルドの交差点を左折してI-5の上を通ると10分ほど歩いて16:48に到着する。
San Ysidro駅の進行方向右に歩道があるのだが、実はここを通るのが正解だった。どうりで人通りが少なかったわけだ。
そもそもショッピングには興味がないのだが、この日は感謝祭明けということで1年のうちでも特にバーゲンが行われるとのことでやって来たのだが、噂に違わぬプライスに驚愕してしまい、予定外に翌々日再訪することになる。
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まず家内から頼まれているCOACHに向うが、入場制限をしていて店の外にまで行列ができている。
待つのが苦手なので、次の目的のCrocsに向う。こちらはさほどの混雑もなく、時間をかけて選ぶが失敗をしてしまった。普通のCrocsの棚に「2 Buy 1 Free」とあったので夫婦用に2足買う。子ども用に10周年限定モデルを3足買ったのだが、こちらは「2 Buy 1 Free」の張り紙が無かったので値札通りと思っていた。ところが会計をすると予想外に安く、後でレシートをみるとどうやら全商品「2 Buy 1 Free」の対象のようだ。結果的に1足分損をしたわけだが、それでも日本の定価の半値以下だと自分を慰める。(笑)
再びCOACHに戻るとピークは過ぎていて、待つことなく店内に入ると30%オフのクーポンを渡される。店内をひと通りざっと見て、まず家内に頼まれたフォーマルなバッグを手にする。財布が半額になっているので家内用に長財布と子ども用に半折りの財布を買う。ただでさえ半額なのに、クーポンが使えるか聞いてみると「Of course!」とのことで、会計をすると本当にいいの?という値段になった。
他にもAdidasや、Levi's、Nike、Polo Ralph Lauren、Converse、New Balance、Reebokなど気になるショップもあるのだが、あまり遅くなると治安が心配なので最後にUnder Armourに寄り、唯一自分用にインナーウェアーを2枚買う。ただし、ここは定価の40%オフと、CrocsやCOACHに比べるとディスカウント率はさほどでもなかった。
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●America Plaza
18:45にLas Americas Premium Outletsを後にする。約2時間いたことになる。辺りはすでに真っ暗になっている。
学習した通り帰りは歩道橋を通り、18:53にSan Ysidro駅に着き、停まっていたトロリーに乗り込むとすぐに発車した。いいタイミングだ。
車内は相変わらず雰囲気が良くない。杞憂だと思いつつも荷物と貴重品に気を遣う。
ここでハプニング。駅の名前は忘れたが、もうすぐダウンタウンというところで私の目の前のドアが半開きになり、運転手が出てきて上部のカバーをはずして修理を始める。スイッチを切り替えるが、何かが引っ掛かる感じで開かなかったり半開きになったりを繰り返し、最後に思いっきりキックをするとドアは閉まったまま動かなくなった・・・。直そうとして壊したのだ。そして運転手は戻っていき、何事もなかったようにダウンタウンに向かって走り出した。
終点のAmerica Plaza駅には19:44に到着する。サンディエゴは思っていたより気温が低く、日が暮れると日本とあまり変わらないくらい冷える。駅を出てすぐの7-11に寄り、水と命の水(ビール)とつまみを買いこみ、19:55にホテルに戻る。ひと息ついて晩飯をどうするか考える。
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●Karl Strauss Brewing
↓↓↓マウスオーバーでメニュー↓↓↓
あまりお腹は空いていないで無理をするつもりはないが、滞在中は現地ならではのものを食べたい。
20:25にホテルを出て向かったのはKarl Strauss Brewingという、地ビール工場直営のビア・レストランでホテルから1ブロックほど北にある。
店の外にもテーブルはあるが、さすがに外で食べている人はいない。中に入ると結構な賑わいで、お姉ちゃんに「Hi, I'm just one.」と告げるとカウンターに通される。
ノリの良さそうなバーテンダーにお勧めのビールを尋ねると、ショットグラスで2種類のビールを試飲させてくれる。選んだのは”Karl Strauss AMBER”で、コクがあるのに後口スッキリで非常に旨い。もう一種類はエール・ビールだったが、そちらが不味いのではなく、”Karl Strauss AMBER”が旨すぎるのだ。すっかり虜になってしまった。
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↓↓↓マウスオーバーでごちそうさま↓↓↓
美味しいビールを飲むと食欲も沸いてくる。バーテンダーにメニューをもらうと曜日毎にお薦め料理があり、金曜日はタコスになっていたのでそれを頼む。
メキシコ料理は初めてかもしれないが、これがまた美味しい。サルサソースはチリベースでコリアンダーが入っているあたり、どことなくタイ料理に似ていることもその原因かもしれない。
ビールのお代わりをもらうとチェイサーが付いてきた。だからそんなに飲んでないって!(笑)
結局サルサを食べ切ることはできなかったが、かなり満足な夕食となった。雰囲気も良くてこの店にまた来たいと思ったが、今回の旅行で実現することはなかったのは残念だ。
ちなみにビールは1杯5.5USD(約450円)、タコスが10.5USD(約850円)と値段も手頃。ビールを瓶に詰めて持って帰るお客も多く見かけたので、再訪する機会があればぜひ私もそうしようと思う。
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●寝酒
慣れないチップをはずんで21:04に店を出る。部屋に戻って風呂に入り、ビールを飲みながら小遣い帳をつける。
機内でウトウトしたものの、11/23は41時間もあったので睡魔に襲われてベッドに入る。
ウェスティンのベッドはヘブンリーベッドという快適な寝心地のベッドで、噂に違わずフワっと包み込まれる感じがとてもいい。
23:30頃ベッドに入るとすぐに眠りにつき、朝までぐっすりと眠る・・・予定だった。
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