●ホテルからチューリッヒ市街へ
今日の予定は、ZRH-BKKのフライトが13:30発なので、11時頃空港に行くまではフリーだ。一応チューリヒ市内観光を暫定スケジュールにしているが、疲れていたらホテルで休憩してそのまま空港へ行くことも考慮していた。
|
|
6:00に携帯電話のアラームをセットしていたが、4:30に目覚める。早く目覚めるのは予想通りだが、4:30はちょっと早過ぎる。(笑)
だが、短い睡眠時間なのに、深い眠りだったのか緊張感なのか時差ボケなのか老化の始まりなのか、意外に頭はスッキリしていたのでそのまま起床する。
昨夜はパッキングせずにそのまま寝たので、チューリヒ空港から関空まで直通の預け入れ荷物と、手荷物を小分けしてパッキングする。
身なりを整え、いつでも出発できる態勢にして、6時前に朝食会場にに向かう。朝食会場では特にチェックもなく、ブッフェ・スタイルの朝食はあまり品数も多くない。それでも貧乏トラベラーにとっては、物価の高いスイスで朝食込みはありがたい。
そしてこのホテルも韓国系、中国系が半数を占めていて、朝からとても賑やかだ。
「片付けはセルフでお願いします」と書いてあるのだが、韓国系は約半数が片付けていたが、中華系はほとんどテーブルに放置してまま。しかもパジャマ姿で来ているグループもいるし・・・(以下自粛。)
|
|
朝食後はいったん部屋に戻る。
空港行きホテルバスは5時が始発で、23時の最終までほぼ30分毎にある。急げば6:30発の便に間に合うので、荷物を持って部屋を飛び出すが、思いとどまってもうひとつ後のバスに乗ることにして部屋に戻る。
今日は特に急ぐ必要はないのだ。ベッドに転がり、これからの行動をシュミレーションして部屋を出る。
チェックアウトは特に部屋のチェックをするでもなく、日本のようにカードキーを渡せばお終い。8月の終りとはいえ、外に出ると肌寒い。
ちなみにホテルからチューリヒ市内行きホテルバスもあるが、始発が10時なので使えない。
|
|
5人ほどを乗せたホテルバスは7時過ぎに出発し、7:11に空港に着く。
預けた荷物のない私は、トランクの荷物がある乗客を尻目にさっさとホテルバスを後にし、チューリヒ空港駅に向かう。
昨夜プチ迷子になったが、今回は問題なく駅に到着。しかし、ここで問題発生。切符の自動券売機の使い方が分からない。途中までできるのだが、お金を受け付けてくれないのだ。
|
|
チャレンジ→キャンセルを何度か繰り返していると、通りすがりの若い女性が声をかけてきた。
女:どうかしました?
私:切符の買い方が分からなくて・・・
女:どこまで?
私:チューリヒ中央駅まで
女性が自動券売機の操作をしてくれる。
女:2等でいいですか?
私:はい
女:片道?往復?
私:片道で
女:お金を入れて
無事切符が出てくる。
私:ありがとう!
女:どういたしまして
どうやら最後に片道か往復かの選択をしなければお金を受け付けないようだ。
結局切符を買うのに10分ほど費やし、ホームに降りたのは7:28で、7:32発の電車に乗れそうだ。そして、危うくこの優しい女性に惚れるところであった。(笑)
|
|
今日は2等車のチケットなので、間違えないように2等車に乗り込む。
通勤時間とあってか、ほとんどの座席が埋まっている。もっとも、スイスで一番人口が多いチューリヒで最も混むと思われる時間帯でこれだから、こちらの人から見れば、日本の、ましてや東京の通勤列車は、殺人的な混雑と言われても仕方ないと思う。
見た目は昨日のICと変わらないものの、この電車は各駅停車で、いくつかの駅(4つくらい?)に停車しながら7:45にチューリヒ中央駅に到着した。
何事も無かったように目的地に着いたような文だが、実はひとつ前の駅でいったん下車してしまいそうになった。そこそこ大きな駅で「ZURICH」の文字もあったので間違えたのだが、何となく違和感があったのでドア付近にいた人に確認したら次の駅だと言うので、慌てて再乗車して事なきを得たのだ。
※マウスオーバーで2等車の車内
|
●待ち歩きチューリッヒ
|
|
電車を降り、進行方向を真っ直ぐ進んでリマト川方面に出る。ここで大きな勘違いをしていて、こちら側が駅の正面だとばかり思っていた。
左の写真は駅舎を取ったもので、駅前にはスイスの鉄道王エッシャーの像があるはずなのだが、工事中で見られないのだと思っていた。
どうしても見たいわけでもなかったので、気を取り直して街歩きを始める。
|
|
歩きだしてすぐにヨーロッパっぽい建物がある。
バーンホーフプラッツ(Bahnhofplatz)通りとバーンホーフクヴァイ(Bahnhofquai)通りの南西の角で、COOPの向かいにある建物だ。
中世とまではいかないまでも、駅を出て僅か1〜2分でこんな景色になる。
|
|
さらにリマト川と平行にチューリヒ湖方面に5分くらい歩き、石畳の坂道を昇る。
|
|
その道の頂上にあるのがリンデンホーフの丘。
リンデンホーフの丘は、リマト川の西岸の小高い丘の上にある小公園で、リンデン(=菩提樹)ホフ(=中庭)の名の通り、菩提樹が茂っている。この公園からはリマト川と東岸の眺めがよく、市民の憩いの場になっている。
ちなみに古代ローマ時代、リマト川を往来する船から通行税を徴収するためローマ軍が設けた関所(チューリクム=Turicum)からチューリヒという名前になったそうだ。
※マウスオーバーで4000m級のベルニナアルプス?
|
|
リンデンホーフの丘で小休憩の後、反対側に坂を降りて路地に入り込んでみるとなかなかいい感じ。
小さなブティックのような店が並ぶが、人通りがあまりなく、商売としてやっていけてるのか疑問だ。
週末になれば賑やかになるのだろうか?
|
|
次にやって来た名所は聖ペーター教会(St.Peter-kirche)。
リマト川の西岸、リンデンホフから下りていったところにあるチューリヒで一番古い教会。創建は9世紀で、1534年に塔につけられた直径8.7mの大時計が有名。
|
|
こちらは、聖ペーター教会からすぐにあるフラウミュンスター(Frau-munster)またの名を聖母教会。
リマト川の西岸、天に向かって鋭く伸びる時計塔の青銅屋根がとても印象的な教会。853年、ルートヴィ2世により女子修道院として建てられたのが始まりで、12〜15世紀にゴシック様式の教会に改造され、18世紀に時計塔が建造された。かのマルク・シャガール(Mark Chagall)のステンドクラスが多数あることでも有名で、ここだけは中に入りたかったのだが、残念ながら開場が10時からということで断念した。
写真は近くでは収まりきらないため、後ほどリマト川対岸から撮ったもの。
|
|
そのまま南下を続けると、やがてチューリヒ湖に行きつく。
チューリヒ湖は、ここから南東に約40kmのびる三日月形の大きな湖で、今まで歩いてきたリマト川はここから始まり、やがてライン川に合流する。
約1時間半のクルーズもあるが、弾丸トラベラーにのんびりクルーズを楽しむ時間が無いのは残念だ。
|
|
ケー橋(Quai-brucke)からチューリヒ中央駅方面を見るとこんな感じ。
左からフラウミュンスター、聖ペーター教会、グロスミュンスターが見渡せ、中世のヨーロッパのようでホントにいい感じ。
|
|
チューリヒ湖の東岸はこのようにベンチがあって憩いの場になっている。
残念ながらタバコの吸い殻や空き缶、ゴミが散乱していて、写真の左端に写っているオレンジの服の方が清掃作業をしている。
私のイメージとは裏腹に、スイスでは男女を問わず歩行喫煙やポイ捨てをする人をよく見かける。日本より喫煙率は高いのかもしれない。
|
|
これぞ白鳥の湖 with 鴨。(笑)
しばしボーっと白鳥を眺めるが、寒くなってきたので街歩きを再開しよう。
|
|
今度はリマト川東岸を北上し、先ほどケー橋から見たグロスミュンスター(Gross-munster)に到着。
リマト川の東岸、川を挟んでフラウミュンスターと向き合う堂々たる風格の大聖堂。創建はカロリング朝(752〜987年)といわれ、2つの塔の南側塔にはカール大帝(在位768〜814年)の像(レプリカ。オリジナルは地下聖堂に展示)も残るが、現在の建物は11〜13世紀に建て直された。最も古い部分は堂内の聖歌隊席と地下聖堂。16世紀には司教となったツヴィングリ(1484〜1531年)が宗教改革を説き、プロテスタント派の拠点となった。その後、火災などにより幾度も改築が重ねられ、ロマネスク様式と後期ゴシック様式が混在する今の姿になったそうだ。
※マウスオーバーで模型
|
|
こちらはグロスミュンスターの向かいにある旧市庁舎。
詳しく調べていないが、こちらも中世の面影を残してなかなかいい雰囲気。
|
|
屋根の上に鳥の巣を発見。じ〜っと見ていたが、いつまでたっても動かない。
どうやらフェイクのようだ。デコイか何かなのだろうか?
|
|
リマト川を渡って西岸に戻り、聖ペーター教会からバーンホフ通りに抜ける路地に入りこむ。
街並みもそうだが、国旗がずらりと並ぶ雰囲気がいい。
タイやラオスでも国旗を掲げている店や家を見かけるが、どこぞの国は国旗の掲揚や国歌斉唱で憲法がどうのこうので、某府知事(現某市長)と職員が喧嘩を・・・(以下自粛。)
そろそろ残された時間も少なくなってきた。
|