●関西空港へ
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4:50にセットしていた目覚まし時計より早く、4:35に起床する。遠足の前のワクワク感からではなく、緊張感と不安感からかぐっすり眠れず、起きたというより横になっていたベッドから出たという感じだ。
身支度と、チケットやパスポートなどの重要物の最終チェックとともに、インターネットで天気や空港の運行状況等の確認を行う。
関空リムジンは、最寄りの山陽ICのバス停を5:33発で、自宅から10分もあれば着くが、安全をみて5:15に家内の運転で自宅を出発。しかし、早朝のため車はほとんどなくて5分ほどで到着する。
バスはほぼ定刻通り5:35に出発。途中白鳥PAでトイレ休憩をして、山陽自動車道から播但自動車道、姫路バイパス、加古川バイパス、第二神明、ハーバーハイウェイ等を通り、定刻より少し早い8:20頃関西空港に到着する。
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●関西空港にて
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トイレに行ったり、両替レートを確認したりするが、あまり時間を潰せないので、9時前にチェックインカウンターの先頭に並び、持って来た文庫本を広げる。
すると、面白いことにすぐに10人くらい並んで列ができる。
9:10にチェックイン開始。当然1番なのだが、担当は「研修中」のバッジを付けたお姉ちゃんで、後ろにベテランらしき女性が背後霊のように付き添っている。
事前に座席を通路側に変えてもらっているのだが、出てきた搭乗券は変更前のまま。研修中のお姉ちゃんにそのことを告げるが、どうしていいのか分からない様子で、見かねた背後霊のようなお目付役がバルクヘッドの通路側をアサインしてくれた。
続いてバンコクで入国できるか聞いたところ、研修中のお姉ちゃんは答えられず、これまた背後霊のようなお目付役がキーボードを叩き、「現地で空港利用料を払えば大丈夫」との回答を得る。
ちなみに復路の座席は、チェックイン時に聞いてみてくれとのこと。現地(英語)でちゃんと交渉できるか不安が残った。
研修中のお姉ちゃんは、こちらが言うまでクレジットカードのチェックをしなかったり、マイレージカードを返してくれなかったりと失敗続きだった。後で背後霊のようなお目付役から小言のひとつでももらったに違いない。経験値は増えただろうけど、ちょっと悪いことをしたかな。
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結局チェックインに10分ほどかかり、3階に下りてユニクロの脇の通用口にような扉から本当に通用口のような通路を通ってKALラウンジに向かう。
魔法のカードと搭乗券を提示し、サインして入場する。中に入るとビジネスマンを中心に、利用者は4〜5人といったところだろうか。
ちなみにこの魔法のカード、今回の旅行で大活躍することになる。
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朝食を食べていないので、パンでもつまめればと思っていたが、自動ビールサーバーなるものがあったので、ついつい朝からビールをよばれる。
おにぎりやカップのみそ汁など、軽食もそこそこ充実している。場所が制限エリアにないのが残念だ。
出国に時間がかかるといけないので、早めにラウンジを後にする。
※マウスオーバーでビールサーバー
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●TG623便
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セキュリティチェックはあっさり抜けたものの、イミグレーションは行列ができていて、10分ほどかかって出国する。
そういえば、うっかり液体物をバックパックから出し忘れていたが、何ごともなくセキュリティチェックを通過していた。過度に厳しいのも困るが、うわべだけのチェックも考えものだ。
免税店には興味がないので、搭乗時間までフリーのインターネットをしたり、本を読んだり、歯磨きをして過ごす。
11:16に搭乗開始。私はエコノミー前方の席なので、11:25頃最後の方に乗り込む。ところが、みんなが乗り込んだと思われた後に、更に10分ほど遅れて若い男性2人が乗り込んできた。この2人が乗り込んですぐの11:41にドアクローズ、11:42にプッシュバックを開始した。
ほぼ定刻だけど、何だかなぁ・・・。
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11:59に離陸して、12:05にシートベルト着用のランプが消える。座席はほぼ満席で、離陸前にはCAさんが隣の人に挨拶に来ていた。きっと上お得意さんなのだろう。
ドリンクサービスではビールを、機内食はポークかチキンで、タイ料理はポークということなのでそちらをもらう。ガツンと来る辛さではないがそこそこ美味しい。こちらは赤ワインと一緒にいただくが、通りすがりにワインが減っていたらその都度注いでくれる。(笑)
お腹いっぱいになって、一寝入りして到着1時間前になるとアイスクリームが配られる。
今回初めてTG623便という昼便に乗ったが、いつもの深夜便と比べて飲食のサービスにかなりの差があるようだ。
※マウスオーバーでアイスクリーム
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TG623便はAirbus A330-300という初めて乗る機体。機体番号から、2010年3月登録とまだ新しい機材だ。Boeing777系より座席幅が少し狭く感じられた。
飛行中は台風の影響もなく、いつも通りの航路で15:18にスワンナプーム空港に着陸。15:25に前回同様に沖止めとなる。
シートベルト着用サインが消え、荷物を取り出すとすぐ前のドアが開き、何と1番に降機することができた。もちろんビジネスクラスとはタラップ、バスは別だが・・・。
沖止めのメリットは、イミグレーションの近くまでバスで運んでくれるので、下手に遠いスポットに着くより歩かなくてすむことだ。
しかし、歩く距離は短かったもののイミグレーションは長蛇の列ができていた。前回の出国と同様にFast Trackを使用するが、それでも10分くらい並んで15:43に無事入国する。
入国カードにホテル名を記入していなかったので、どこのホテルに泊まるか聞かれるが、「トランジット」と答えるとホテル欄には「Transit」と記入されていた。ふむふむ、次回からそう書けばいいんだな。
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●トランジット@バンコク
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税関で申告するものはないので、緑のラインを通って到着口を出る。
ミーティングポイントをぐるっと回ったところの荷物預かり所(Left Baggage)にバックパックを預け、地階のエアポート・レイル・リンク(以下ARL)乗り場へ向かう。
今回は張りこんでExpressに乗る。というのも、開業以来Expressの利用者が少なく、年内限定で片道分の150Bで往復できるのだ。
チケットはICタグ入りのトークンではなく、窓口で150B払って紙のチケットを受け取る。時間がないから急げといわれ、16時ちょうどのパヤタイ行きに乗り込む。
写真では分かり難いが、地上に出ると外はスコールだ。気が滅入る・・・。
※マウスオーバーでチケット
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ARLのCITY LINEはタイルのような床で、シートはBTSやMRTと同様にプラスチックのロングシートだが、Expressの床は絨毯、シートはファブリック地の対面シートと、ちょっと豪華な内装になっている。
Expressはマッカサンまたはパヤタイまで直通で、所要時間はCity Lineより5分ほど早いだけ。左の写真では分かり難いが、対面シートの背もたれの間にゴミ箱がある。
マッカサン行き、パヤタイ行きのどちらでも良かったのだが、たまたまパヤタイ行きが先発だったのでそれに乗っただけ。結果的に濡れずに乗り換えできるパヤタイ行きで正解だったかな。
ちなみに乗車時間は前者が約15分、後者が約20分と短時間なのに、なぜかExpressには立派なトイレが完備されている。駅にすらトイレが無いのに、アメージングだぜタイランド。
※マウスオーバーでトイレ
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16:20にARLパヤタイ駅に着き、BTSに乗り換えるがオンヌット方面行きがなかなか来ない。待ってる間にモチット方面行きは2本通過する。
10分ほど待ってやって来たBTSに乗る。雨のせいか超満員だが、センター駅のサイアムで多少空くものの、次のチットロムで下車しなければならない。
チットロムで降り、エラワンプームで旅の安全を祈りたいところだが、スコールでずぶ濡れになるのでスカイウォークから手を合わせる。(←ご利益あるのか?)
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次にSUPER RICHで両替だ。
△万円を○00スイスフランと□00米ドル、残りをバーツでくれと言うが通じない。まずバーツに両替して、それからスイスフランと米ドルに両替しろとのたまう。メモに算式と具体的に金額を書いて説明し、納得させて両替がすむまで30分近くかかってしまった・・・。
お金も手に入ったので、チットロムで降りた主目的のガイトゥーン・プラトゥナムに行くが、シャッターが下りている。茫然とする私に、雨宿りしている若者がToday Close、Tomorrow Openと張り紙(タイ語)にあると教えてくれた。ありがとうと言って雨の中チットロム方面に戻る。
SUPER RICHまで戻ったところで雨が強くなり、しばらく軒先で雨宿りする。横着してスカイウォークからお祈りした罰があたったのか?
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雨が小降り(と言ってもスコールではない程度)になったのを見計らい、屋根伝いにチットロムまで戻り、BTSに乗ってアソークで降りる。ここに来る度に工事中だったTERMINAL 21のビルがほとんどできている。かなり巨大なショッピングモールになりそうだ。
BTS直結のデパートは他にもあるけど、トランジットという限られた時間での滞在なので、勝手知ったるロビンソンデパートにした。
地下のTOPSマーケットでちょこっと買い物をして、隣のフードコートでカオカームーを食べる。
ほっぺが落ちるほどではないが、それなりに美味しい。オプションの煮卵(10B)をトッピングしてたったの45B。
ビールはフードコートには売ってなく、TOPSスーパーで買って来なければならないのは従来通りだ。
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アソークからBTSでプロンポンに移動し、駅の本屋で最新刊の「歩くバンコク」を購入する。
プロンポンに来た主目的は、前回良かったワットポーでマッサージを受けること。雨に濡れないよう軒伝いに近くまで行くと、店の灯りが点いていない。ピンクのカオマンガイに引き続き閉まっているようだ。エラワンプームの祟りか?
仕方ないので、反対側のSoi24のあんまやで1時間揉んでもらう。今回の担当は30代半ばのおばちゃんで、力強さはないが気持ち良く、時々意識が飛んでいた。(笑)
マッサージが終ったのが19:50。何か食べて空港に戻るつもりだったが、お腹もあまり空いていないし、雨で行動が制限されるため、空港へ戻ることにする。
結局チットロムとプロンポンに来た主目的は達成されなかった。不完全燃焼・・・。
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満員のBTSに乗り、ARL乗り換え駅のパヤタイに着いたのは20:14。
ARLの時刻表をもらおうとインフォメーションに行くが誰もいない。仕方ないので切符売り場に並んで尋ねるが、時刻表は無い、毎時00分と30分発だと言われる。本当か?
Expressはスワンナプーム空港−マッカサン間だけの路線だったものに、パヤタイ行きを新設したため、テープを張った一角に椅子とミスト扇風機を置いた、急ごしらえの待合コーナーで電車の到着を待たされる。
乗って来た乗客が降りたのを確認して、10人も乗れないエレベーターでホームに向かう。それくらい乗客が少ないということか・・・。
※マウスオーバーで待合コーナー
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●スワンナプーム空港にて
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20:30に発車したARL Expressは20:48にスワンナプーム空港に到着。
1階に上がり、フードコートでシンハ・ビールと、初めてのカオマンガイ・トートを食べる。このカオマンガイ・トートは、行列ができていたので試したみたのだが、とても美味しい。100Bと他の料理と比べて高いのだが、以前食べた激マズのカオマンガイとは雲泥の差だ。同じ店なのか?
食後、2階に上がって荷物預かり所で100B払ってバックパックをピックアップして、出国フロアの4階に上がる。
関空のチェックインカウンターでバンコクに入国したら、空港利用料を払うように言われていたので、出国審査入口で搭乗券をチェックしているお姉ちゃんに搭乗券を見せ、空港利用料をどこで払えばいいか尋ねる。
「この搭乗券には含まれている。問題ないから入れ。」と、出国審査の列に押し込まれる。搭乗券を見ただけで分かるのか?
何はともあれ、イミグレーションでも何も言われず、高額な空港利用料の700Bを払うことなく出国したけど、本当に良かったのか?
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TG970便の搭乗ゲートを確認するとE8になっていたので、予め調べておいた最寄りのコンコースGにあるLouis' Tavern CIP First Class Loungeに魔法のカードを使って入る。
コンコースGの3階と4階それぞれに出入口があるのだが、コンコースに沿って歩くと、以前あったセキュリティを抜け、エスカレータで下りた3階の入口から入ることになる。そこから入ると、ラウンジ内のエスカレータで4階に上がるよう言われる。4階は裏から入るような場所に出入口があるので、初めての場合は分かり難いかもしれない。
このラウンジにはシャワールームがあるので、さっそく使わせてもらう。
以前利用したTGのシャワールームより落ちるが、雨と汗でドロドロ状態で、この先30時間近くシャワーを浴びれないことを考えると、とてもありがたい。
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風呂上がりにビールと、ルークチン(魚のつみれ)があったので、一緒にいただく。
ぷは〜、うまい!
このラウンジは広々としていて、たまたまかもしれないが利用者もほとんどいない。シャワーだけでなく、食べ物や飲み物も充実しているような気がする。あまり教えたくないけど。(笑)
最後にフルーツをいただいてラウンジを後にする。
※マウスオーバーでデザート
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●TG970便その1
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搭乗口のE8ゲートに着くと、日本人はまったくいない。(と、この時は思っていた。)
搭乗を待っている間も、雨音が聞こえるくらい強い雨が降っている。
トイレで歯磨きをしている間に搭乗が始まっていたが、大きな機材で座席もエコノミーの最前列なのでゆっくりと最後の方に搭乗する。
席に着くと、CAさんから小さな子連れがいるから席を代わってくれないかと言われる。隣は空席だからと案内された代わりの席は4人掛けの通路側。元々いたのは若い女性2人組で、1つ空いた席の女の子から怪訝な顔をされる。4人席を2人で使えると思っていたんだろうが、こっちだって足下の広い席を譲ったんだよ!
それにしてもかなり年配のCAさんが多い・・・。
ちなみにこの機材はAirbus A340-600という4発の大型機で、2005/11登録となっている。
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TG970便は定刻よりすこし遅れて0:36にプッシュバック開始。0:51に離陸し、0:55にはシートベルト着用サインが消える。左の写真のように、まだバンコク市内上空だ。
日本時間だと3時前、今朝は4:35に起床したので、22時間以上起きていることになる。さすがに眠くて、左の写真を撮ってから気を失う。もちろん食事もパスされていて、配られていたことすらまったく知らない。ちなみに下の写真のメニューによると、メインはチキンのガーリック炒めかポークピカタだったようだ。夜中にそんなヘビーなもの食べれないし・・・。
一度足に何か当たるので目を開けると、1つ向こうの席の女の子の足だ。軽く押し返して再度眠っていると、また足に何かが当たる。また女の子の足だろうと目を開けると今度は頭だ。さすがに押し返すことはしなかったが、どんな寝相してるんだ?
左はフライトマップの写真だが、飛行ルートをよく見るとインド−パキスタン−アフガニスタン−イランと危ない地域を飛んでいる事に気付く。
※マウスオーバーで危険地域飛行中
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今回の秘密兵器のノイズキャンセラー・イヤフォンだが、その効果は大きく、この爆睡できた要因のひとつだが、それなりに弱点もあった。
爆睡から目覚めたのは、1つ向こうの席の女の子の足でも頭でもなく、後ろの席の日本人おばちゃんたち会話だったのだ。
このイヤフォンはエンジン音や風切り音などのノイズは消すが、人の声の周波数帯は消えないようで、イヤフォンをしていない時はノイズで聞こえなかった会話が、イヤフォンをするとノイズが消されてはっきり聞こえてしまう。他言語なら単なる音だが、母国語なので会話内容が分かるから脳が覚醒したようだ。
前回の乳幼児の泣き声も大変だったが、日本人のおば・・・(以下自粛)
左の写真は、離陸後水平飛行になって配られたメニュー。到着2時間前に朝食がサーブされるが、内容は日本路線とほとんど同じ。
朝食が終わり、それなりにドラマ?があったフライトだったが、いよいよスイスだ。
※マウスオーバーで二度目の機内食
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