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2011年11月7日 岡山空港10:15(NH654)11:30羽田空港

787搭乗記



●まえがき

ご存知の通りBoeing 787-8 Dreamliner(形式:787-881)が、11月1日から羽田−岡山、羽田−広島間で定期就航され、普段話題に上ることがほとんどない岡山空港であるが、この日ばかりは全国ニュースで取り上げられていた。

でも、私はこのB787を乗るためだけにチケットを購入するほどの飛行機マニアでもなければ、それにお金をつぎ込む財力もない。厳密に言えば、チケットを買うお金くらいはあるが、ただ乗るためだけにお金を出すほどの思い入れがあるわけではない。

そこに10月の終り頃、本社(東京)出張の話が舞い込んできた。

本来出張は時間に正確で本数も多い新幹線を使うのだが、会議は1時からで、その時までに来ればいいと言われていたので、千載一遇のチャンスとばかり、ANAのホームページから発券した。

窓際はすべて満席で、もちろんプレミアムシートも満席でキャンセル待ち。空席の中から、なるべく前方の2列シートの通路側を押さえた。

今回初めてANAでの発券で、二次元バーコードを携帯に取り込むか、eチケットを印刷しておけば、当日はチェックインカウンターに行かなくても、直接保安検査場に行ってバーコードリーダに読み込ませればいいらしい。

取りあえず初めてなので、携帯への取り込みとeチケットの印刷の両方をしておくことにする。

今回はカメラを持って行くつもりもなく、この【番外編】をアップするつもりもなかったが、本社勤務の先輩にB787の写真を撮って来てくれと頼まれたのがきっかけで、この【番外編】を作ることになった。

ちなみに彼は今年初めて飛行機に乗って初めて海外旅行に行って以来、すっかり海外旅行&飛行機に嵌ったようで、しかも初フライトがルフトハンザのA380のビジネスという、羨ましいという人物だ。今月末には、今度は大韓航空のA380のビジネスで韓国に行くそうだ。


●岡山空港へ

岡山空港

普段出張で飛行機を使わない理由のひとつに、上の前書きにある時間の不確実性と本数の他、空港までのアクセスの悪さがある。

新幹線だと最寄りの駅から30分程で新幹線に乗り込むことができるが、岡山空港は岡山駅からリムジンバスで更に30分かかる。

また、本社も東京駅の新幹線ホームから徒歩10分かからないほどの立地なので、トータルすると時間もお金も新幹線の方が少なくて済むのだ。

ANAとしてはB787を投入して、ライバルの新幹線とJALから客を奪おうという作戦のようで、直接ライバルのJALも対抗して11月1日から増便している。

半年前には、こんな地方空港でしのぎを削り合うバトルが始まるとは思いもしなかった。利用者としては歓迎すべきことだが、共倒れにならないことを祈る。

今回は特別に家内に岡山空港まで送ってもらい(往路は私の運転)、最寄りのICから岡山ICを通って8:40頃岡山空港に到着。自宅から約30分。ちなみに高速料金は往復とも通勤時間割引が適用されると思っていたが、往路半額に対して復路は3割引だった。同じカードで同日の同じ時間帯通勤はダメなのかもしれない。(未調査)

●チェックイン

チェックインカウンター

あしてん i-shot diaryでも触れているが、ANAマイレージクラブ(AMC)以外のスターアライアンス・メンバーでマイルを貯めている者には、購入時に事前にマイレージ情報を入力する画面が出て来ない。

国際線に比べると付与されるマイルは僅かだが、それでもみすみす捨てるのは勿体ないから、本来は寄らなくてもいいチェックインカウンターでマイルの登録をお願いする。

私:マイルの登録をお願いしたいんですが。

(印刷したeチケットとメンバーカードを渡す)

嬢:かしこまりました。

(慣れた手つきで処理をこなす)

嬢:よろしければこちらもお持ちください。

(搭乗券とB787のポケットティッシュを渡される)

私:ありがとう。

どうやらAMC以外はこの手続きを行わないといけないようだ。ちなみに後日加算されたのはたったの168マイルで、この航空券の支払いに使ったクレジットカードの方が多くマイルが貯まる。区間マイルが356マイルだから、加算率は50%以下。どういう計算だよ。

それにしても、B787のポケットティッシュを渡されること自体、いかにもB787目当てで来ているのが見破られている気がする。正解だからいいけど。

※マウスオーバーでB787のポケットティッシュ。

●展望台へ

展望台入口の回転バー

1階のチェックインカウンターから、3階の展望台に上がる。羽田発NH651便の着陸を見るためだ。

展望台の入場料は100円で、普段財布に小銭を持たないのに、なぜかこの日は500円玉が入っていた。入口の回転バーの手前に両替機があり、500円玉を入れると戻って来る。

裏表逆に入れても戻って来る。これを何度か繰り返すが埒が明かず、結局千円札を出して両替しているうちに、轟音と共にNH651便が着陸し、僅かな視界から一瞬で通り過ぎてしまった。

しかもこの両替機、律義に100円玉を10枚出しやがった。そのせいで後に問題を起こすことになる。チクショー!

※マウスオーバーで問題の両替機

展望台

左の写真は展望台にある滑走路の案内図。

●タキシング

タキシング中その1

展望台に出ると、B787は滑走路から誘導路へ方向転換しているところだ。

来る前まではカメラを持って行くことを躊躇していたが、多くの人が写真撮影をしているので、気兼ねなく撮影できそうだ。

一眼レフに大型の望遠レンズを付けた、本格的なカメラマンも多くいる。

左の写真は誘導路からゲートに向かってタキシング中。

タキシング中その2

駐機場に入って来るところ。

タキシング中その3

左に舵を切って。

タキシング中その4

そのまま真っ直ぐ。

停止

そして停止。

ボーディングブリッジにドッキング

別角度からボーディングブリッジにドッキングしたところ。

●マスカットラウンジ

マスカットラウンジ

時間はまだ9時で、搭乗開始までまだ1時間もある。冷やかすほどの売店もないし、展望台出入り口横にあるマスカットラウンジに入ることにする。

ここは提携しているクレジットカードのゴールド会員なら、無料で利用できる。

対象のクレジットカードと、ボーディングパスを見せて入る。

中はフリーのパソコンや、個別に仕切りのあるコーナー、私が利用した左の写真の普通の対面シートの他、追加料金(値段不明)で利用できる完全個室もある。

室内は携帯電話禁止で、私はコーヒーをいただいて読書をして過ごす。

●いよいよ搭乗

1番ゲート

安全をみて出発45分前の9:30にマスカットラウンジを後にし、2階の保安検査場に向かう。

入口で手荷物をかごに入れ、金属探知機を通るとブザーが鳴る。オーマイガー!

金属の物はないか聞かれたが、ベルトや携帯電話程度では鳴らないそうなので、思い当たる節がない。

結果的に財布が犯人だった訳で、突き止めれば9枚の100円玉(と500円玉)が真犯人なのだ。あの両替機め!

保安検査場を抜けると、そこはすぐに待合室になっている。さすが地方空港。

搭乗案内までの間、本を読んで過ごす。

待合室では、挙動不審な外人男性(エリック=仮名)がうろうろしながらi phoneで写真を取りまくっている。そのエリックは立ち入り禁止の場所に入ったらしく、係員に追い出されている。その後、入れないようしっかりテープが張られていた。

ボーディングブリッジからコックピット

事前にあった案内の通り、10時に優先搭乗が始まり、次に23列目(だったかな?)以降の後部座席の乗客が続く。

最後の組の私たちはゆっくりと乗り込む。

ボーディングブリッジから歩いていると、エリックがしつこく写真を撮っているではないか。そこでエリックに続いて撮ったのが左の写真。

レインボー

私が機内に入ったのは10:07。機内は新車の臭いがしていて、話題のレインボー照明に照らされている。

座席に座ると、シート幅、ピッチは従来のエコノミーとの差は感じられない。ただ、フットレストはないけど、足下のクリアランスは大きくとられている。またオーバーヘッドコンソールもかなり広そうだ。

窓際の隣席は初老のジェントルな男性で、2か月前に予約したとおっしゃっていた。B787にかなりお詳しい様子で、適度に会話をしてフライトを楽しく過ごすことができた。

10:14 ドアクローズ。

10:16 プッシュバック開始。

10:27 離陸。

安全のしほり

前方の席だったことがあるかもしれないが、防音性が凄く高いことがはっきり分かる。

隣席の男性ともタキシング中から静かですねと話していたが、テイクオフに向けて回転数が上がるとさすがにエンジン音は大きくなるものの、それでも私の知る限り比類なき防音性だ。

離陸後5分くらい経ってアナウンスが流れ、気流が不安定なためシートベルト着用ランプは点灯のままだが、電波を発しない電子機器は使用してもよいとのこと。早速恒例(?)の安全のしほりの写真を撮る。

そのアナウンスの数分後にはシートベルト着用のサインが消える。そしてエリックの徘徊が始まった。(笑)

エンターテイメント

機内エンターテイメントは、フライトマップ以外ほとんど使っていないので分からない。

ちなみに映画が41本(うち邦画は8本)、ビデオプログラムが31本あった。

トイレその1

B787の特徴のひとつにトイレがあり、日本が世界に誇る(?)ウォシュレット付きの便座(TOTO製)が装備されている。

今回は用を足すのではなく、空いているのを確認して見学に行ったのだが、ギャレーにいたCAさんから、「後ろ(L2)のトイレが窓が付いている自慢のトイレなので、是非そちらを使ってみて下さい。」との親切な案内を受け、L2のトイレに入ってみる。

バリアフリーになっていて、窓があるからか広くてとても明るいトイレだ。

ちなみにエリックはL1のトイレにかなりの時間(5分くらい?)籠城していた。出てきた時にはi phoneを手に、いかにも写真を撮ってましたという格好だった。

いったい何を撮っていたんだ?(謎)

エリックが席に戻る際、擦れ違ったCAさんが驚いた表情で「Welcome again.」と言っていたことから、エリックは羽田→岡山→羽田とトンボ帰りをしているようだ。もしかしたら更に羽田→広島→羽田と今日一日B787を乗り続けるつもりなのかもしれない。

トイレその2

窓側席ではないので窓の写真はこれしかないが、幅は従来と変わらないものの、明らかに上下にかなり長くなっている。

話題の電子カーテンも使ってみると、スイッチを押してから暗くなるまで数秒のレスポンスがある。日が当っていないのでこのシステムの効果は不明だが、シェードで完全に視界をシャットアウトするよりは良い気がする。

※マウスオーバーでトイレの窓からの景色。

飛行ルート

見難いけど、飛行ルートはこんな感じ。

伊豆沖(大島?)まではかなり早く、早着するかと思っていたが、北に進路を取ってから時間がかかった。おそらく、着陸順に整列してかなり速度を絞るためだろうと思う。

高度を下げながら房総半島を横切り、東京湾に抜けるとたくさんの船が航行しているのが見える。

後で気付いたことだが、上昇時や下降時に気圧の変化で耳の調子がおかしくなるが、今回はそれがまったくなかった。これってB787に何か仕掛けがあるのだろうか?たまたま?気のせい?不思議だ・・・。

到着

11:25 着陸。

11:33 64番ゲート着。

11:37 降機。

最終アプローチに入り、海面がどんどん近付いてきて「海上に不時着か?」と思った瞬間に滑走路が現われ、無事着陸する。いつもながらこの瞬間はあまり気持ちのいいものではない。

隣人が「沖止めだと近くでじっくり機体が眺められますね」と言っていたが、期待とは裏腹にボーディングブリッジのある64番ゲートに到着する。

通路側ということもあって、隣人に挨拶をして先に席を離れて降機する。

この後、京浜急行、JR山手線と乗り継いで東京駅には12:30頃到着。後で聞いたところによると、京浜急行より東京モノレール、JRは山手線より京浜東北線の方が早く東京駅に着くそうだ。

二択をどちらも外してたということ・・・。まぁ失敗は成功の母。次回からそうしよう。って、次回はあるのか?

ちなみに、帰りはいつも通りビールを提げて東京19:50発のぞみ123号に乗り、日付が変わる直前に帰宅した。


【NH654便諸元】

機材:Boeing 787-8 Dreamliner (78P)、機体番号: JA802A、シリーズ:Boeing 787-8 Dreamliner、型式:787-881、製造番号:34497/24、登録:2011/10


●おまけ

e flightに参加

機内で”e flight”という、カーボンオフセットプログラムの参加協力をアナウンスしていたので、微力ながら500円払って参加(寄付)することにした。

参加記念として、左端に写っている間伐材で作ったピンバッチがもらえる。

隣人もピンバッチに興味を示し、彼も参加することになったが、残念ながら周りで他に参加する人を見かけることはなかった。

すぐに何かが変わるわけではないが、まずはアクションを起こすことが大事だと思う。

翌日の新聞記事

今回搭乗したのは機体番号JA802Aの2号機で、残念ながらB787世界1号機ではなかった。

隣人から「昨日、車輪が出ないトラブルがあって、今日は787が飛ばないかもしれないと思っていたから、乗れて良かった」と仰っていた。もしかしたら故障した1号機(JA801A)に換え、急遽2号機になったのかもしれないし、この2号機が故障して修理したのかもしれない。B767-300あたりに機材変更されなかっただけでもヨシとしなければならない。

参考までに、左の写真は搭乗した翌日(11月8日)の新聞記事。

ちなみにこの2号機の製造番号は34497/24、登録は2011年10月、2011年9月24日に発飛行、10月15日にANAに引き渡されたとある。

おしまい


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